いまモラハラに苦しんでいるあなたへ

ようやくモラハラという言葉が世の中に浸透してきた。

当事務所の弁護士は、そんな思いでいます。当事務所は、年間数百件の離婚相談を受けていますが、およそその半数近くはモラハラ夫に苦しむ方からのご相談です。

なぜこんなに弁護士にモラハラを相談する方が多いかというと、モラハラ夫とは対等な話し合いができないからです。

 

モラハラとは

 モラハラとは、「モラル・ハラスメント」の略語ですが、いわゆる精神的暴力を指します。

身体的暴力が殴る、蹴るといった表現しやすいものであるのに対し、精神的暴力は、言葉だけでなく表情や声の大きさ、ため息、意図的な無視などコミュニケーション全般によってもたらされます。

また、被害者は、自分の能力や気遣いの不足こそが罵倒される原因であり、自分が悪いのだと思い込まされます。

そのため、周囲に相談しても味方になってもらえることが少なく、夫婦のことだから話し合ってみたらと言われたり、対応を変えてみたらといった見当違いのアドバイスを受け、ますます自信を失い、被害は大きくなっていきます。

 

 こちらの記事では「モラハラを受けているかもしれない」「モラハラ夫(妻)との関係に悩んでいる」という方に知っておいてほしいことをお伝えします。

 

モラハラの特徴

 モラハラ加害者の基本的な思考は「相手を自分より弱い立場に置きたい、支配したい」というものです。相手の意見を尊重する気が無く、執着して自分以外との人間関係は断とうとすることから、以下のような特徴が見られがちです。

 

自分の非を認めず責任転嫁が得意

・自分のせいで起きた問題を人のせいにする

・話をすり替えるのが得意

 

外面が良く「いい夫」のように振る舞う

・社会的地位が高い

・自己顕示欲が高い

・世間体を気にする

・他人の目のあるところでは優しく振る舞う

 

相手を束縛し、交友関係・親族関係にも口を出す

・妻(夫)の予定を把握したがる

・外出中の妻(夫)に何度も連絡をしてくる

・決まった時間に帰宅しないと叱責する

・妻(夫)が友人と会うのを嫌がる

・義実家の悪口を言う

 

身体的な暴力をふるうことは少ない

・感情的になると大声で威嚇する

・物にあたって家族を委縮させる

 

モラハラチェックリストについてはこちらもご覧ください

>>『あなたはモラハラ被害者?【モラハラチェックリストのご紹介】』

 

モラハラが子どもに与える影響

子どもへのモラハラの連鎖

 父母の片方がもう片方を尊重せずモラハラ夫(妻)と化している状況でも、特に精神的に未成熟な子どもにとってはそれが「普通の夫婦の姿」と認識してしまう可能性があります。

 

 その結果として、

✅モラハラ被害を受けている母(父)を無視したり暴言をいったりするようになる

✅他人を見下す言動をしてしまい、学校などでの友達関係が上手くいかなくなる

✅将来、自身もモラハラ夫(妻)になってしまう

✅結婚相手がモラハラ気質でも当然のことと受け入れてしまい苦しむことになる

 

 …というように、子どももモラハラの加害者になってしまったり、モラハラ被害から抜け出せなくなってしまったりしまうことが考えられます。

 

 特に、モラハラ夫(妻)が子どもに「お母さん(お父さん)のようになってはダメだ」「お母さん(お父さん)はバカだから…」と言っているような悪質なケースでは、子どもへの悪影響も重大なものになります。

 

子どもがモラハラのターゲットになる

 モラハラ夫(妻)は「子どもは親のもの」という意識も強いので、子どもがモラハラの標的になってしまう可能性もあります。

 「しつけ」として暴言で子どもを委縮させることももちろん考えられますし、子どもが成長しいわゆる思春期・反抗期を迎えたり、自分の将来の進路等についてはっきりした考えを持つようになったりすると、これまで妻(夫)にしてきたように今度は「親」の立場を振りかざして頭ごなしに否定したり、理不尽な態度をとるようになってしまうケースもあります。

 

モラハラ夫(妻)への対処法~別居に向けて~

 まずは自分が結婚生活で感じている辛さや息苦しさの原因がモラハラにあるか否か、判断することが出発点です。そして、以下のように相手と距離を取ること、別居後にどう生活するかということを具体的に考えていくと良いでしょう。結果的に別居はしないことになったとしても、「自分は今のまま我慢し続けて良いのか」と考えてみることが大切です。

「いつ別居するか」「どこへ引っ越すか」を考える

 別居を現実的な選択肢にする前提として、いつ別居してどこに住むかを決める必要があります。

このときは「なるべく夫(妻)に迷惑をかけないように…」と気を遣うようなことはせず、「自分が何処に住みたいか」

「実家に帰ることは出来るか」「アパートを借りるとして、どのくらいの家賃を用意できるか」「(子どもを連れていく場合)学校への通学をどうするか」「(仕事をしている・はじめる場合)どのように通勤するか」といったことを重視するとよいでしょう。

 別居によりモラハラから解放されて、ゆくゆくは離婚もして新しい人生を始めることにも繋がってくるわけですから、前向きな気持ちで考えてみましょう。

 

収入を増やす方法を考える

 モラハラ夫(妻)の干渉から離れることで、ご自身のやりたいことにも目を向けられるようになると思います。そこで、「新しく仕事を始める」「転職する」「パートの時間を増やす」など、収入を増やすことについても前向きに検討すると良いでしょう。

 

 また、別居後に婚姻費用の請求、あるいは婚姻費用分担調停の申立てを早めに行えるよう準備しておくことも大切です。一般的に、婚姻費用はその金額が協議で決まったタイミングからではなく、内容証明郵便の送付、あるいは調停の申立を基準に支払われることになるからです。調停を申立てる場合は、戸籍謄本とご自身の収入に関する資料(給与明細や課税証明書など)を用意しておくとよいでしょう。

 このときも、「婚姻費用を請求して相手を怒らせたらどうしよう…」と必要以上に心配することはありません。モラハラのケースではDV事案とは異なり相手方が転居先まで押しかけてくるようなことは非常に稀ですし、むしろ別居前は離婚に猛反対していたモラハラ夫(妻)が「自分に従わない相手に婚姻費用を払うくらいなら離婚する」と考えを改めて離婚までスムーズに進むことのほうが多いです。

 

弁護士のサポートを受けて別居の準備を進める

 いざ別居に踏み切る際には、事前に相手に伝えるか、置手紙を残すか、別居後の住所を教えるかなど、考えることが他にもたくさんあります。

 また、せっかく別居をしても、子どもの学校のこと、持ち出しきれなかった荷物のこと、転送が間に合わなかった郵便物のこと…等々、事前に細かいことまで気が回りきらず「思っていた以上に相手と連絡を取ることが多く、気持ちが落ち着かない」というケースも見られます。

 

 とはいえ、具体的な段取りをする時点で雁字搦めになって時間を費やしてしまうと、心身の負担も増えるばかりです。そこで、離婚問題に詳しい弁護士のサポートを受けて準備を進めることをお勧めします。別居に向けて出てくる疑問を即座に解決できるだけでなく、弁護士が相手方との連絡の窓口にもなることでモラハラ夫(妻)と直接話をしなくて良くなる、というメリットもあります。

 

モラハラに悩んでいるときは弁護士にご相談ください

 モラハラの加害者は、自らの非は認めず、自信に満ちているため、話し合いはできません。

Aという問題について話していたのに、いつの間にかBという話に論点がすり替えられ、逆に非難されることが常態化しています。

このようなモラハラを繰り返す相手と、少しでも早く、少しでも被害を少なく離婚するためには、弁護士に相談することが必須です。

どうかこれ以上ひとりで苦しまないでください。

これまで幾多のモラハラと闘ってきた弁護士がきっとお力になります。

 

当事務所にご相談いただく方の中には、自分がモラハラを受けているのかどうかということもわからなくなっている方もたくさんいらっしゃいます。

この記事を読んでいるあなたにも、自分の気持ちといまの状態を整理するためにご相談に来て頂ければと思います。

 

離婚問題は解決実績豊富な弁護士法人リブラ共同法律事務所にご相談ください

リブラ共同法律事務所では、10 年の実績があり、これまで全道各地や吉祥寺周辺から多くのご相談をお受けしてきました。

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監修者

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