【弁護士コラム】モラハラってなに?
目次
〈相談者〉
夫の態度に悩んでいます。結婚後、夫は外出の際の出発時間や食事の献立といった些細なことでも自分の思い通りにならないと、「だからお前はダメなんだ」「主婦としての能力がない」等と私を罵倒します。最近は、いつ夫が怒り出すのかがわからず、毎日びくびく顔色を伺って生活しています。殴る蹴るといった暴力はないのですが、このような場合離婚できるのでしょうか。
〈弁護士〉
最近、芸能人のニュースでも「モラハラ」という言葉を耳にすることがおおくなりました。モラハラとは、「モラル・ハラスメント」略語ですが、いわゆる精神的暴力全般を指すというとわかりやすいと思います。今回のご相談の夫の態度は、モラハラの典型的なものと言えます。身体的暴力が、殴る、蹴るといった表現しやすいものであるのに対し、精神的暴力は、加害者の表現や声の大きさ、あるいは意図的な無視など不作為によってもたらされます。また、被害者は、自分の能力や気遣いの不足こそが罵倒される原因であり、自分が悪いのだと思い込まされます。加害者は自らの非は一片たりとて認めず、自信に満ちているため、対等な協議はできません。一般的にモラハラは立証が困難と言われていますが、録音やメールデータ、詳細な日記等により立証する手段は多数あります。このようなお悩みは一人で抱え込まず、是非ご相談ください。
監修者
- 弁護士法人リブラ共同法律事務所は離婚事件を中心に取り扱い、東京・札幌を中心に全国の皆様から多数の相談、依頼をいただいております。離婚についてお悩みのことがございましたら当事務所までお問い合わせください。
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