【解決事例】認知していなかった子供の認知・養育費の請求ができた事例


種類:子供の認知、養育費請求事件

性別:40代

年齢:女性

お住まいの地域:札幌市

解決までの期間: 認知まで7か月、認知後養育費決定まで4か月

相談の背景

高校生の男の子のいるお母様からの相談です。

お子様の父親である相手方とは、結婚しないまま出産し、認知の手続も取っていませんでした。
ご本人は相手方と出産後ほとんど交流がなかったところ、ご本人が交通事故に遭って収入が減少してしまい、また、お子様の進学費用が必要となり経済的に苦しく、認知の手続と養育費の請求を決意されました。

 

当事務所の対応

相手方が任意認知に応じない態度を示していたことから、認知調停を申し立てました。

双方が費用を出し合って、DNA鑑定をした結果、お子様が相手方の子どもであることが確定しました。

ただし、ご本人がお子様の戸籍上裁判手続による認知であることが掲載されないことを希望されましたので、相手方に任意認知の手続を取ってもらうよう交渉しました。

また、認知手続の確定後は養育費についても調停で協議しました。

結果

交渉の結果、相手方は任意認知の手続を取ることになりました。
また、出生後長期間が経過していたため、養育費がどの時点から認められるのか争いがありました。調停での話し合いの結果、未払養育費及び将来分の養育費の代わりとして、相手方の所有する土地建物の譲渡を受けることができました。

ご本人とお子様は家賃の支払いの心配がなくなり、安定した生活を送ることができるようになりました。

 

担当弁護士の所感(担当:髙橋弁護士より)

当初、相手方は、自分の子どもである可能性は認めていましたが、養育費の支払いを避けるため、認知を拒んでいました。

調停を申し立てることによって、相手方に話し合いのテーブルにつくことを促し、裁判所を通じてDNA鑑定を行ったことで、相手方もようやくお子様のことを考えて、認知の手続を行うことを了解しました。

そして、本件では、養育費の調停を申し立てる時点で、既にお子様が高校生であったことから、相手方に出生時点からの養育費の支払い義務が存在するか否かが争いとなりました。

最終的に、相手方もお子様に対する父親としての責任を自覚し、生活の基礎となる不動産を養育費の代わりとして譲渡することで解決しました。不動産譲渡がからむことから、税制上のメリットデメリットについても専門家による注意深い検討が必要な事件であったと思います。

監修者

弁護士法人リブラ共同法律事務所
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