モラハラ離婚を弁護士に依頼するメリットとタイミング

1 まずはご相談を

当事務所では、配偶者からのモラルハラスメント(モラハラ)でお悩みの方からのご相談を多くお受けしてきました。モラハラは家庭内で起きるため、周りからは見えづらい問題です。そのため、ご相談にいらっしゃる方には長い間おひとりでつらい気持ちを抱え込んでこられた方も多く、お話を聞いていても心が痛みます。

モラハラ案件を取り扱う中で思うのは、モラハラで苦しんでいる方は、ご自身の状況を「単なる夫婦喧嘩と変わらない」「きっと他の家でも似たようなものだ」ととらえてモラハラを受けていることを認識できなかったり、「私が悪いのではないか」「自分に我慢強さが足りないんだ」とご自身を責める傾向にあったりするため、なかなか周りに相談ができないでいたのではないか、ということです。

ですが、相手の言動に苦痛を感じて離婚を考えるまでに至っている時点で、すでに深刻な状況に陥っているというべきです。まずは、第三者への相談が必須です。

もっとも、モラハラの加害者は独自のルールを持っているため自身の非を認めず、一般的な考えが通用しない傾向にあります。そのため、たとえば家族や友人といった身近な方に間に入ってもらえたとしても、話し合いが全く進まないことがほとんどです。

このように、モラハラは特殊な事案であるため、モラハラ案件の経験を積んだ弁護士にご相談いただくのが解決への近道です。

2 モラハラ離婚で弁護士をつけるメリット

(1) 相手と顔を合わせずに済む

離婚を決意しても、モラハラを受けている方にとっては、「相手と顔を合わせること」「相手と話すこと」自体が多大なストレスとなり、相手への恐怖心からまともに話し合いができない状況になっていることが多いです。

ですが、弁護士にご依頼いただいた後は、弁護士が窓口となって交渉や手続を進めていくため、当事者同士で直接顔を合わせることがなくなります。

(2) 不当な条件を付けられないで離婚できる

モラハラ加害者は自分のほうが正しいと思い込む傾向があり、自身が信じているルールや言い分が法的に誤っていても、頑なに意見を曲げようとしません。加えて、モラハラ案件ではすでに当事者間の(間違った)力関係が形成されてしまっているため、相手は離婚に際しても不当な条件で丸め込もうとしてくることがあります。

しかし、弁護士が介入すれば、相手の不当な主張に流されずに話し合いを進めることができます。もし調停や訴訟に進んでしまっても、弁護士が依頼者に代わって適切な証拠を集めて主張をしてくことで、より有利な条件で離婚できる可能性が高くなります。

(3) 別居先を知られない

モラハラ案件では、少しでも早く相手と離れた環境に身を置くために、離婚協議前でも相手との別居に踏み切る場合があります。そこで、相手が押しかけてこないように転居先を知られない方法がないか、というお問い合わせを受けることも多いです。この点、弁護士に依頼していれば、協議のためのやりとりだけではなく事務的な連絡でさえも弁護士を介して済ませることができるため、相手に転居先を教える必要がなくなります。

3 弁護士に依頼するタイミング

モラハラを受けている方が離婚を考えたとき、まずは相手に話を切り出すこと自体が高いハードルとなるのではないでしょうか。相手からしてみれば、自分の思い通りにいっている結婚生活に突然終わりを告げられることになるわけですから、どんな反応が返ってくるかを考えるのも恐ろしいことかと思います。

また、相手方との別居を希望しても、タイミング、相手への伝え方、持ち出す物など、いろいろと気になった結果、中々実行できなくなることも考えられます。特に、モラハラ加害者は配偶者を経済的にもコントロールしようとするべく、自己の財産を相手に知られないようにする傾向があります。そのため、離婚に際し財産分与を求めるケースでは別居前にどれくらい財産の調査をしておくべきか、という疑問も生じてくるでしょう。

そこで、離婚を決意されましたら、別居前の早い段階でのご依頼をおすすめいたします。

弁護士にご依頼いただければ、別居の準備についてもご相談に乗ることができますし、離婚の意志を弁護士からお伝えすることが可能です。

その後の協議や手続も弁護士が代わりに行うことで、これまでおひとりで抱えてこられたお気持ちの面での負担も軽くなるかと思います。相手との交渉のために貴重な時間や労力を使ってしまうのではなく、これまでの結婚生活で疲弊しきった気持ちを整理し、別居後、そして離婚後の新しい生活に目を向けていただくためにも、お早めに弁護士にご相談ください。

当事務所では、これまで多数のモラハラ案件を取り扱ってきた弁護士が離婚に向けてサポートしてまいります。配偶者からのモラハラでお悩みの方はもちろん、自分がモラハラを受けているのか分からないという方も、ぜひお話をお聞かせください。

監修者

弁護士法人リブラ共同法律事務所
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