浮気・不倫の慰謝料について

1.慰謝料とは

2.慰謝料請求が認められる場合はどんなとき?

3.慰謝料の相場はいくら?

4.慰謝料請求は誰にできるの?

 

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1 慰謝料とは

慰謝料とは、暴力や不貞行為など相手方の不法行為によって受けた精神的苦痛に対する損害賠償金です。離婚に伴う慰謝料は,1.個別慰謝料と2.離婚慰謝料に分けることができます。

  • ①個別慰謝料:暴力や不貞行為などの個別の不法行為から受けた精神的苦痛の慰謝料をいいます。
  • ②離婚慰謝料:離婚せざるを得なくなったことそのものによる精神的苦痛の慰謝料をいいます。

理論的にはこのように区別できますが、実際の裁判例においてはこれらを区別せずに一括して慰謝料を認定することがほとんどです。

2 慰謝料請求が認められる場合はどんなとき?

(1)では、どのような場合に慰謝料が認められるのでしょうか。

慰謝料が認められるためには、相手方の行為が違法であることが前提となります。

一方の配偶者が精神的苦痛を感じていても、相手方の行為が違法とは言えない場合、慰謝料は認められません。

 

不貞行為や暴力が違法行為の典型的な例です。単なる性格の不一致や価値観の違いでは、違法行為とは言えないことが多く、慰謝料請求できない場合がほとんどです。

 

慰謝料が認められるケース

不倫や浮気

配偶者に対する暴力行為

生活費を渡さないなどして配偶者としての義務を果たしていない

 

慰謝料が認められないケース

×相手方に離婚についての責任がない

×お互いに離婚について責任がある

×「価値観の違い」など,離婚原因に違法性がない

(2)  不倫や浮気のことを法律用語では、不貞行為といいます。

法律的にいうと「不貞行為」とは、「配偶者のある者が、自由な意思に基づいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと」をいいます。

すなわち、夫や妻が他の異性と性的関係(肉体関係)にあったかどうかが不貞行為と認定されるポイントとなります。

そのため、皆さんが一般的に持っている不倫や浮気のイメージと、法律的にいう不貞行為とは一致しないかもしれません。もっとも、性的関係がなければ慰謝料請求ができないというわけではなく、性行為・肉体関係以外にも、性交類似行為が行われた場合でも、慰謝料請求は可能です。

 

慰謝料を認めさせるためのもう一つのハードル

また、相手方が事実を認めないケースにおいては、慰謝料が認められるためにもう一つのハードルがあります。

協議や調停を経ても平行線をたどった場合、慰謝料に関する争いは訴訟に発展することがありますが、訴訟においては、慰謝料を求める側が相手方の不法行為(暴力や不貞行為等)の事実を証明する必要があります。

 

訴訟で慰謝料を獲得するポイント

十分な証明ができない場合には、判決でそのような事実があったことを認めてもらうことができず、慰謝料請求が認められないこととなります。

 

そこで、相手方が不法行為の事実を否認する(ことが予想される)場合には、証拠を得られるかが極めて重要になります。

浮気や不倫の証拠としては、メール・SNS、写真・動画、探偵・調査会社の報告書などが考えられますが、慰謝料請求をするのに十分な証拠か否かについては吟味が必要です。
性行為の場面を写した写真や動画、ホテルに出入りする写真などがあれば、浮気・不倫の証拠として認められやすいです。

訴訟に至る可能性があるケースでは、証拠を周到に準備しておくことが不可欠で、やはり法的な専門知識と実務経験を備えた弁護士に相談しながら慎重に進めていくことがベストです。

 

3 慰謝料の相場はいくら?

慰謝料はどれくらい請求できるのでしょうか。

これはまさにケースバイケースで,協議や調停が整わない場合には,訴訟において裁判官が「職権」で判断することとなります。

典型的な不法行為である不貞行為と暴力のケースについて,裁判官は以下のような事情を考慮して慰謝料額を決めていると考えられます。

①不貞行為

婚姻期間の長短、不貞期間の長短、不貞行為の回数、発覚後の対応など

例えば、1回の不貞行為に比べて数年にわたる不貞行為のほうが慰謝料額が高くなる可能性があります。
また、不貞行為が行われた後に、夫婦が離婚や別居したか否かによって慰謝料額も変わってきます

②暴力

婚姻期間の長短、暴力の頻度・期間・回数、傷害の内容・程度など

 

これまでの裁判例をみると、400~500万円といった高額な慰謝料が認められるケースはあまりなく、多くても300万円程度、場合によっては100万円程度にとどまることも珍しくありません。

 

4 慰謝料請求は誰にできるのか?

配偶者の浮気・不倫が発覚した場合、誰に慰謝料請求することができるでしょうか。
浮気・不倫に関する慰謝料請求を支払う責任は、配偶者の浮気・不倫相手の2人にありますので、慰謝料請求は配偶者と浮気・不倫相手の両方にすることができます。

そして、慰謝料を請求する際には、配偶者と浮気・不倫相手の両方、もしくはどちらか一方に慰謝料請求するかどうかについては、あなたが自由に決めることができます。もっとも、配偶者と浮気・不倫相手の両方に慰謝料請求をしたからといって、発生した損害額を超えて慰謝料を二重取りすることができるわけではありません。

 

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